月の道の大切な日々。

大切な毎日の足あと。

2017年02月

こんばんは。

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今日は神戸へ移動、がつがつと用事を済ませ。
明日の夜行でまた信濃の国へとんぼがえりなので時間がなく、とにかく必要な事を済ませ、必要な物をすべて買ったら多すぎて足元が見えず、階段を踏み外した・・・

そんな今回の旅ですが、唯一心から楽しんでいるのは、駅弁。
一番好きな食べ物が駅弁です。
特に幕の内弁当。
今日、途中の塩尻駅で買ったこちらは少し小さめとは言え、680円!
おいしい!
嘘くさくない味。
少しずつバリエーションをつけてある味。
数年前、北斗星に乗る時に札幌駅で買った石狩弁当(だったかな?名前とかはすぐ忘れる)もとってもおいしかったけど、これもすばらしい。

地味弁、最高。 

さ、0時には夏井先生のお楽しみ?があるとのこと。
がんばって起きていよう~~ 

こんにちは。

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ウェンズデー正人さんこと、家藤正人さんが選者をされている、あいテレビ「よるマチ!」の俳句コーナー。

字足らずやらなんやらやらかしましたが、次の句を優秀句のひとつに選んでいただきました。


◆風光るポストへ句集の小包
      月の道 


ありがとうございます~~~
嬉しい~~~

明日は他の優秀句から自習です。
 

こんばんは。

まだまだ寒い信濃の国。
何かスピーカーから声が聞こえるなあと思っていたら、石焼き芋屋さんが爆走していきました。

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ゴーゴーと炭火がすごいことすごいこと。もしかすると炭じゃないのかな。こんなにすごかったっけ、焼き芋屋さんって。
それにしても、焼き芋屋さんなんて何十年ぶりだろう・・・
騒ぎ疲れた一日に、ひとつ買おうかと思ったけれど、あの速度じゃ呼び止められないよ~
もうもうと上がる、いい匂いの煙だけを残して走り去っていきました。

さ、明日も強行軍。
俳句を杖に、がんばろー。

こんにちは。

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NHK俳句は、第3週の選者が夏井いつき先生。
やっぱり自分でやってみないと面白くないしと、風呂吹・蕪蒸の週から投句。
見事、かすりもしておりません~~

ということで、こちらも勉強勉強。

まずは入選句から勝手セレクション。

◆拍子木を脇に風呂吹食ひにけり
      鈴木ひさみ

ふろふきを食べている人が、まざまざと見えてきます。
そして拍子木を持っているということは火の用心の見回りをされているのかと。
寒さとふろふきの湯気まで見えてきます。


◆風呂吹の角の円きを滑る味噌
      古閑寛昭

これ、美しいなあ。
とろりとすべるお味噌がとってもおいしそう。
食べものの句はこういうのがいいなあ。


そして佳作から。

◆風呂吹やたまにぱふんと鍋の蓋
      宮川泥舟

ぱふん!
擬音語はなかなか陳腐になりがち(私がやると全滅)だけど、ぱふんはいいなあ。


◆煮崩れの風呂吹冷めて波の音
      茅場進

ふろふきって、なんだかとっても寂しいですよね。
それがとっても伝わってきました。


◆漆黒の器に灯る蕪蒸
      香野さとみ

とっても美しい色合い。
漆黒というだけで、そうか、漆の艶が見えてくるんだなあ。
質感もとても大切な要素ですね。


◆崩す箇所ためらふ箸や蕪蒸
      鈴木義久

わかるなあ。これは風呂吹では全く成り立たない句かと。


◆坪庭に灯の入りぬ蕪蒸
      朝岡芙貴代

ちょっと予定調和かな?とも思いますが、そういうところにありそうなのが蕪蒸し。


◆風呂吹や妻の遺せし落とし蓋
      駒野目信之

落とし蓋の存在は、私にも強く強く訴えかけてくるものがあると思っていました。
妣とかではなく、妻の、というのがいい。
亡き妻が作ってくれたふろふきを、今、ひとりで作っている初老の男性の背中が見えてきます。


◆風呂吹にうつくしき火の廻りけり
      鈴木滋三

どんな風に美しいのか、は書いていないのですが、うつくしい「火」で、感覚に訴えかけてくるものがあります。
そしてその感覚がとらえどころのないものなので、よりこの「うつくしき」という表現が合っているように思うのです。


そして夏井先生の一句はこちら。


○ 灯るごとくに風呂吹の透きとほる
       夏井いつき


いや~~、美しい。
灯るごとくに、です。
透きとほる、です。
ほれぼれですね。

こんばんは。

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これが楽しい旅行だったらどんなによかったか、という風景だなあ。
災い転じて、にすべく、明日もがんばろう。

日本出張の多かった会社員の時代の経験から、到着二日目の夜は眠れないもの。
うーん。
ビールを1本追加するか。


瀬戸内・松山写真俳句の募集案内に、「写真で記録、俳句で記憶」「旅先からの絵葉書にひと言添えるように、写真に5・7・5の俳句を詠んでみましょう」 とありました。
2016年末のローマ旅行の記憶を、気軽な気持ちで俳句にして残してみようと思います。

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 ◆二千年の煉瓦ローマに冬の月
      月の道

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瀬戸内・松山写真俳句の募集案内に、「写真で記録、俳句で記憶」「旅先からの絵葉書にひと言添えるように、写真に5・7・5の俳句を詠んでみましょう」 とありました。
2016年末のローマ旅行の記憶を、気軽な気持ちで俳句にして残してみようと思います。

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 ◆駒返る草の遺跡に眠る猫
      月の道

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おはようございます。

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さて。
今日は日本に向けてのフライト。
次に帰国するときは、句会ライブや句会の見学をできたらいいなあと思っていたのだけれど。。。
せめてフライト中、移動中はしっかり俳句を作りながらいこう。

みなさま、よい週末を。

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こんにちは。

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南海放送ラジオ「夏井いつきの一句一遊」。
先週発表の兼題は「駒返る草」。
今日は金曜日の句から勝手に選んで自習です。

引用は朧庵というこちらのページから。
聞き書き隊のみなさま、ありがとうございます。 


「◆駒返る草に何かの食べた跡
      ポメロ親父」

何かの、というのは、私が使ったら100%失敗します。撃沈です。
ここはそれが印象深さを強調しています。
わからないことに詩があるのですね。
奥が深いなあ。


「◆町は無人駒返る草豚走る
      小市」

夏井先生がおっしゃるように、これを原発の避難地域と読むと、戦慄が走ります。
それと同時にかすかな希望も生まれます。
いや、その希望はまやかし、何十年も何百年も先にやっと来たるかもしれない希望ということに思い至ると、絶望が広がります。
そしてそこを豚が走ります。


「◆龍の子に駒返る草てふ産毛
      このはる紗耶」

てふ。うーん、使うにはあと何年かかかりそうです。
語順も私には難しい。
まだまだ勉強です。 

 

おはようございます。

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気持ちに引きずられて、体まで重くなる時ってありますよね。。。
考えるとロクなことがないので、とにかく気にしない気にしない。
早め早めに用事を済ませ、いつも通りの生活を心がけなくては。
ダンスの練習などでカラダも動かして、しっかり乗り切ろう!
と、自分に呪文をかけてみる朝。

今日も一日笑顔で。 

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こんにちは。

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南海放送ラジオ「夏井いつきの一句一遊」。
先週発表の兼題は「駒返る草」。
私の句は見事にボツ。納得のボツです。

ということで、コツコツ勉強。
今日は水曜日の句から勝手セレクション。

引用は朧庵というこちらのページから。
聞き書き隊のみなさま、ありがとうございます。 


「◆駒返る草排水溝に眠りおり
      アルクマン堀家」

排水溝に詩を感じます。
こういう詩、大好きです。


「◆駒返る草に投げ出す踵かな
      みいみ」

なんと素直な句。
こねくり回すことなく、確実な言葉を選ばれています。


「◆駒返る草のあたりはツーベース
      石川焦点」

この句を読むだけで、打席に入っているバッターの目が見えてきます。
ツーベースを狙っているところも、なかなかうまいなあ。
そもそも野球、というのがこの季節にぴったりです。


「◆駒返る草をめがけて同点打
      下町お玉」

これも同じ視点。
めがけて、というのがいいですね。


「◆沈下橋過ぎれば草の駒返る
      樹朋」

沈下橋、っていうだけで、もう素晴らしい景色が一緒にみえてきちゃいます。
四国ならでは、なのかな?
うちの地元にはどんな詩が転がっていただろう?
それより、今暮らすこの地には?とひとつひとつ丁寧に見ていきたいなあと思います。


「◆駒返る草や蹄を潤はせ
      鈴木牛後」

生まれたばかりの春。
その春はみずみずしいものであるはずです。潤わせるものであるはずです。
乾いた土から一か所だけ駒返った草。動物もそこに立って春を感じているのだろうなあ。
 
 

おはようございます。

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先日、動植物園に行った時の写真。
ぜんぜん夜行性じゃないし。 
ぜんぜん食虫性じゃないし。
そもそもめっちゃ早起きだし。
とっても健康的なコウモリ。
温室に育つとこうなるのか。

それよりも、夏じゃないのにコウモリを詠んでいいのか、私。

さ、いろいろ山積みの用事をしっかり片づけよう。
今日も一日笑顔で。 

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こんにちは。

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夏井いつき先生が選者をされている俳句ポスト365。
勝手セレクションの「山焼」の天と地の句の勉強。

(引用はすべて俳句ポスト365より。)


「◆山焼や若草山をがらがらぽん
      葦信夫」

これが今回の天の句。
確かになんだか忘れられない!
実景との間にとてもギャップがあるんだけれど、いやらしくないギャップ。
楽しいな~、こんな句。


「◆稜線を縺れ山火の波がしら
      とおと」

うわあ。「縺れる」なんてすごいなあ。
この「縺」という漢字の見た目もよくて。


「◆山焼や無線応答ぼつと消ゆ
      すな恵」

山焼を思う時、そこに確かに静寂というものが立ち上がっています。
猛り狂う火、爆ぜる音と熱風が増すにつれ、静かになっていくものが確かにあります。
その静寂にとても似合う句だと思いました。


「◆焼き尽くし坊主の札のやうな山
      トポル」

花札のあの禿山。
あれこそ俳句と同じように、余分なものを刈り込んで刈り込んで生まれたデザイン。
ついこのあいだ、一句一遊で「歌留多」の兼題があって、花札も考えてみたりしたのになあ。
ぜーんぜん思いつきませんでした。
もっと敏感になれ、私の俳句アンテナ!


「◆山焼に乗じて走る人拐い
      理酔」

「人拐い」は「ひとさらい」と読んだのですが、合っていますでしょうか。
火を伴った山焼の闇にはなんだか不思議な力があるような気がします。民話のような「事件」も起こりそうな気がします。
そんな空気をあっさりとさっぱりとすっきりと描写。頭の中に、数秒の映像がしっかりと見えます。
素晴らしい。 


おはようございます。

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急遽、週末に日本に行くことになりました。
いろいろな手配などで気持ちまでバタバタ、昨日は娘のお弁当を作るのをすっかりさっぱり忘れてしまいました。
お弁当といっても、午前10時ごろに食べるパンや野菜、果物などの間食なので、友人からおすそ分けをいただき、なんとかしのいだそう。
ごめん。

こんなことじゃいかん。
こんな時だからこそ、いつも以上にしっかり日常を片づけてなくては。

でも一日笑顔を忘れずに。 
額の縦じわいつかは消すぞキャンペーン中。

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こんにちは。

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夏井いつき先生が選者をされている俳句ポスト365。
先週発表の兼題「山焼」の自習ですが、いつもの通り勝手にセレクションです。

(引用はすべて俳句ポスト365より。)


「◆二十九時山焼本部解散す
      すな恵」

29時!なるほどーーー。
それだけで前日からの時間の流れ、本部にとっての山焼という行事が続いていたことを感じ取ることができます。


「◆山焼のあと再会の○印
      めいおう星」

山焼は年に1回。それをこんな風に表せるなんて、素晴らしい。


「◆二十分足らずで焼ける山ひとつ
      石川焦点」

焼けた山のサイズをどのように表すか。
なるほどこういう言い方もあるのだと。


「◆焼山のうねりなだらか海ひかる
      あつちゃん」

私も焼山でひとつ提出しましたが、ボツ。
夏井先生は、「焼山」という表現について調べてみると火曜日の季語道場で書いていらっしゃいましたが、それ以前に、こちらの句に比べて自分のボツになった句のなんと貧困なこと。


「◆山焼やわらうほのおのうしろかげ
      さな(5才)」

これこそ詩人。炎の後ろのそれまた影なんて、考えつきもしません。
素晴らしいなああああ。


「◆山を焼く亡きひとのゐる連絡網
      ひだか命樹」

これも1年に1回という山焼、そして地域の住民が力を合わせて長年守ってきた伝統、そういう山焼そのものを印象的に見せてくれます。


「◆山焼へ火のつくやうに犬の鳴く
      咲也」

火のつくように、という表現は、ともすれば失敗しがちだと思うのですが、それがここでは成功している。
そこの境目はなんなんだろう。
私にはまだわかりません。


「◆山焼に風は焦げたり七日間
      山田ノムオー」

確かに確かに。
きっと山焼のあとしばらくは、その匂いが残るに違いありません。
そんなところまで思い至りませんでした。


「◆山焼の空噛むごとく鳥の声
      田中耕泉」

先ほどの鳴く犬と同じように、比喩が成功しているなあと。
やりすぎではないのに、印象的。
そしてあくまで実感を伴っているから、実感を感じられるから、でしょうか。


「◆山焼や絵の具を全部混ぜて黒
      富山の露玉」

私はまだ、黒を黒としか言えません。
黒と言わずに黒、あるいは黒をふくらませて黒。
いろいろと考えてみたい。


「◆夜の膚を掻き毟るごと山焼けり
      鈴木牛後」 

圧倒。
私がお昼の山焼に絞ったのは、あの徹底的に情報が限定された夜の山焼の景色を詠めると思わなかったから。
初心者として正解だったと思いました。


「◆紺青に暮るるまほらの山焼く火
      靫草子」

コメントにもある「まほら」という言葉も美しいのですが、私は「紺青に暮るる」というのがいいなあと思いました。
いろんな空の表情。とってもとっても美しくて悲しくて、でも美しすぎて悲しすぎて言葉にならない。
少しずつ言葉で表せるようになるといいな。

 

おはようございます。

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昨日少し時間待ちをしている時にふと見たら、スノードロップ発見!
日本では冬でも咲いているという記事を見つけましたが、私の住んでいる地域ではやはり早春にならないと出てきません。
ドイツ語では「雪の小鈴」という名前がついています。
かわいいな~~。

これが出てきたということは、もうすぐクロッカスも出てきて、水仙も伸びてきて。
ああ、もうすぐ春。
いろいろなことがあっても、待っていればきっときっとまた春がめぐってきます。
待つというしなやかな強さ、忘れないようにしたいと思います。

焦らずに、今週も笑顔で。

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こんにちは。

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夏井いつき先生が選者をされている俳句ポスト365

びっくりしました。
初めて「地」に選んでいただきました。


◆山焼の前線黒く囲む沼

      月の道


先生からいただいた評はこちら
「山の中腹にある「沼」でしょうか。「山焼の前線」という表現が面白いですね。「前線」である火が、この沼の周りを丁寧に焼いていきます。「黒く囲む」のあとに「沼」の一語がでてくる語順が、映像を印象的に立ち上げます。暗く濁った沼でしょうか、春の空をとろんと移す沼でしょうか。」*


とても嬉しく。。。
これからもしっかり描写していきなさい、と言ってくださっているような気がしました。

描写は(も)本当に、本当に難しい。
なにげない一句でも、私が作るにはかなりの時間がかかっていることを、きっと先生はわかってくださっているのだと嬉しくなりました。

つらいことが続く毎日ですが、俳句の杖を握りしめて、しっかりと歩いて行かなくちゃ。


* 「移す」は「映す」の変換違いかと。


瀬戸内・松山写真俳句の募集案内に、「写真で記録、俳句で記憶」「旅先からの絵葉書にひと言添えるように、写真に5・7・5の俳句を詠んでみましょう」 とありました。
2016年末のローマ旅行の記憶を、気軽な気持ちで俳句にして残してみようと思います。

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 ◆大理石の光をみがく冬の泉◆
      月の道

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鈴木牛後句集『暖色』(マルコボ・コム)。

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『根雪に記す』と同じく、鈴木牛後さんの句集。
何時間も、何日も続く濃密な時間。
なんだろう。
なんなんだろう。
匂いがしてくるのです。匂いとともに世界が立ち上がってくるのです。
あくまでも写生の句であっても。

私の句には匂いがない。
でも地道に写生を続ければ、いつかこんな風に匂い立つものができるかもしれない。
見えているはずなのに見えないものが見えてくるかもしれない。

そんな小さな希望が、心にともる句集。


ほとんどの句に印をつけ、読み返すたびそれが増えていくばかりですが、少しだけ引用させていただきたいと思います。


○ しぐるるや死して牛の眼なほ大き

○ 牛の背の背骨あらはに寒波来る

○ 春光に牛舎の澱の洗はるる

○ 母の日に母はをらざり堆肥撒く

○ 我が芯に年輪濃かれ厳冬期

○ 生きてゐる色となりゆく春の雪

○ 作業着を脱げば西日に捕はるる

○ バケツの縁三度回って蟻去りぬ

○ 雪の壁見上ぐベルリン遠く遠く

○ 新緑にみごとな牛を見に行かう
 


瀬戸内・松山写真俳句の募集案内に、「写真で記録、俳句で記憶」「旅先からの絵葉書にひと言添えるように、写真に5・7・5の俳句を詠んでみましょう」 とありました。
2016年末のローマ旅行の記憶を、気軽な気持ちで俳句にして残してみようと思います。

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 ◆千の息白きトレビの泉かな◆
      月の道

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