月の道の大切な日々。

大切な毎日の足あと。

2020年06月

Hamo


松山市俳句ポスト365
の兼題「鱧」。
今日は天地の句から勝手セレクションの自習です。

引用はすべてこちらから。
運営のみなさま、本当にありがとうございます!


「◆水鱧や水は鬼門の山より来
      かもん丸茶」

鬼門の山というのがやっぱりなんともいい。
や、で切っているのもいいんだな。


「◆牡丹鱧反り返り咲き沈みたり
      もりたきみ」

見事な描写ですね!
これ、私だと下五に牡丹鱧持ってきちゃいそうな気がするんだけど、それだと時間経過が余韻としてさらに流れていこうとするのをブチッとせき止めちゃうかも。


「◆「あとがき」のやうな味です湯引き鱧
      比々き」

鱧、美味しいかといわれるとまあ美味しいけど、なんというかあんまりはっきりしない味というか。
そんな感じをどう表すか考えると、なるほどこんな感じはぴんとくる。


「◆どの顔も鱧喰つたよな京男
      テツコ」

イケメンのテツコさんの句だと思うとより味わえる・・・というのは邪道ですね(笑)
でも確かに京男は鱧を喰ってそうな顔だ。
京男の句友の凡鑽さんとか。
なんかあくまで邪道になってしまうのはなぜだ(笑)


「◆祭鱧食うて遊べや人さらひ
      ぐ」

季語じゃなくて独立している下五。
難易度高いけど、こんな風に直接じわっと余韻を残すんだな。
上五の場合ともまた違うなー


そして天の句はこちら。

「◆幣よりも白明るかり湯引きの鱧
      天玲」

幣と書くことで、神社がすーっと立ちあがってくる。そこにじわっとソフトに鱧の映像が浮かび上がってくる感じかな。
最後ゆったりと六音で終わるのも、これは粋ですね。



注:勝手セレクションは、本当に、本当に勝手な、あくまで私の自習のためのセレクション。
作る時に苦労してモノにならなかった発想へのヒントをいただけるもの、全く発想のはじっこにも浮かばなかったもの、ああこういう言い方があるのか、などなどなどなど、勉強させていただいております。ありがとうございます!



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月の道いろいろ
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 『夏井いつきの365日季語手帖』の季語で一日一句の即吟など
twitter @tsukinomichikyo 
 生活の様子、句友の方々とのコミュニケーションなど

Hamo


松山市俳句ポスト365
の兼題「鱧」。
今日は人の句から勝手セレクションの自習です。

引用はすべてこちらから。
運営のみなさま、本当にありがとうございます!


「◆鱧の夜久女多佳子のあれやこれ
      あつちやん」

誰だっけ、小料理屋持ってたの。
誰だっけ、高浜虚子に嫌われちゃったとか嫌われなかったとか。
全然違う人かもしれないけど、とにかく女性の俳人だったよな。
個人的にそういうのには全く興味はない(だから覚える気がない)けど、確かに鱧に、いや、鱧の夜によく合うなと。


「◆板長のネクタイすがし鱧料理
      あつちやん」

もちろん鱧料理だけじゃないんだろうけれど、あの、白い上っ張りの下にネクタイしている料理人さん。折り目正しい、清潔な感じがよく似合いますね。


「◆鱧の歯を研いで京大吉田寮
      ぐずみ」

鱧の歯をわざわざ研いでいるなんて、京大の寮生のやりそうなことだな。
京都を生かす時、こういう手もあったなー。
鰻→東大はいけたんだけど、あの時の私にはきっと無理だった。


「◆薄氷のやうなさかづき炙り鱧
      あいだほ」

粋だ。
質感の対比もいい。


「◆金星は比叡したがへ鱧ましろ
      よしおくん」

金星と比叡の関係がおもしろい。
そのせいなのかな、鱧に綺麗に焦点があたるのは。


「◆決め台詞とちつたやうな鱧の面
      瓦すずめ」

ぷふっとおかしい。
こういうの私できないなー


「◆火のうつる水のにほひよ祭鱧
      末尾波世遠」

お祭りの夜の篝火、あれーなんだっけ、あ、そっか、夏越の時になんとかしようとしてたな。
ずいぶん前のことだけど、一生懸命考えたからよく覚えてる。
この「水」の存在があるからうまく際立つんだな。ふむふむ。


「◆竹林を踏みしめるごと鱧刻む
      これでいいのだ」

なるほど。
ユニークな比喩だけど、実感はあるっていうのはなかなか難しいんだ。


「◆小ぬか雨ますます透ける祭鱧
      ちゃうりん」

透ける系は類想になりがちだけど、この「ますます」というのがいい。
低評価句勉強会で因果の話が出ていたのだけど、この因果はちゃんと詩がある。


「◆鱧釣や夜空遥かに列車往く
      吟梵」

鰻以上に鱧は生きている生物としての句は少なかったですね。どっちも角川では動物に分類されているのに。もっと色々出来たような気がする。
これは川岸から見上げる感じで鉄橋があるんでしょうね。素敵。


注:勝手セレクションは、本当に、本当に勝手な、あくまで私の自習のためのセレクション。
作る時に苦労してモノにならなかった発想へのヒントをいただけるもの、全く発想のはじっこにも浮かばなかったもの、ああこういう言い方があるのか、などなどなどなど、勉強させていただいております。ありがとうございます!



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Hamo


今日からは、松山市俳句ポスト365「鱧」の復習です。


まずは私の句。


並選

   おしながきの墨みづみづし祭鱧


      月の道



今見るとなんか安易ですね。
うーん。特に祭鱧。五音である以外の理由がまったく見当たらない。


お品書きや紙系の句でも人の句はあります。

「◆まっすぐな懐紙の折り目鱧料理
      ぐでたまご」

「◆品書きのふつくら跳ねて祭鱧
      由美子」

「跳ねて」とかちゃんと工夫があるもんなあ。

それにちゃんと鱧は調べなかった気がします。
鱧の顔が思い出せない。
自分の中にある、鱧を食べた経験だけじゃだめなんだよな、やっぱり。

言葉は私の外にある。

ありがとうございました♡


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Utsusemi


松山市俳句ポスト365
の兼題「空蝉」。
今日は天地の句から勝手セレクションの自習です。

引用はすべてこちらから。
運営のみなさま、本当にありがとうございます!


「◆空蝉のまだ恍惚と湿りたる
      一斤染乃」

空蝉というのは、今まだ蝉が中にいてはやっぱり空蝉じゃない気がする。
そういう意味で羽化している瞬間もまだ完全に空蝉じゃない。まだ空蝉になってゆく途中。
こちらの句はそういう意味でしっかりと空蝉。
蝉を失ったばかりの空蝉。


「◆空蝉の百の目くすくす瓶に充つ
      ぐ」

わー こえー
それをくすくす、って言えるところがいい。


「◆空蝉はキャラメルコーンより軽い
      亀田荒太」

笑ってしまった。似てる。


「◆空蝉や人間は死んだら重い
      玉庭マサアキ」

私も死者の重さを書きましたが、こちらの方がシンプルで、季語が立っている気がします。
詰め込み過ぎ注意。


「◆狒々の手にむしられ空蝉の葉ごと
      ウェンズデー正人」

読めませんでした、ヒヒ。確かにここはヒヒって書くより狒々の方がいい。
一瞬の動作の描写が鮮やか。
言いたい事が勝ってない句はかっこいい。


「◆空蝉とよぶには崩れすぎてをり
      古瀬まさあき」

確かに。少し崩れていても空蝉は空蝉なんだけど。
こういうところからも、ただの生物的物体のことだけを指すんじゃないな、空蝉。


「◆空蝉のはさまっている排水口
      星埜黴円」

空蝉、子供の時にちゃんと見た記憶はないはずなのに、まざまざとああ、そんなことがあった!と思える。
小学校の校庭の隅にあった手洗い場のような気がする。


そして天はこちら。

「◆出て行つて空蝉少しだけ閉まる
      牟礼あおい」

開いた瞬間じゃなくて、閉じていく瞬間からからが空蝉。
抑えた表現で、それによってより美しい旋律が流れますね。
素敵。



注:勝手セレクションは、本当に、本当に勝手な、あくまで私の自習のためのセレクション。
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Utsusemi


松山市俳句ポスト365
の兼題「空蝉」。
今日は人の句から勝手セレクションの自習です。

引用はすべてこちらから。
運営のみなさま、本当にありがとうございます!


「◆空蝉のきのふに縋り付く形
      凡鑽」

内容的にも、感傷・感情的にも納得しました。
敢えて切れを入れなかったのかな。


「◆新宿に引つ掛かつてゐたうつせみ
      きゅうもん」

街の哀しい空蝉。
ひっかかるという動詞が的確で、全体がしまる。


「◆空蝉の虚ろ時報はずれている
      ツカビッチ」

なんか、なにかが間違っている、みたいな感覚。


「◆空蝉の背を割る月のつぶてかな
      次郎の飼い主」

夜に蝉は羽化するという豆知識がきっちり詩になっている。


「◆空蝉や抜けたるは蝉だけでなく
      仁和田永」

そうなんだ。ただの蝉の抜け殻というだけではない何かが季語「空蝉」にはある。


「◆空蝉のからりと浮きて東京都
      野良古」

うまいな。
東京は憧れの街なので、私ももっともっと詠みたい。


「◆空蝉やレコード針を置くように
      あざみ」

うまいな②。
まさにそんな感じ。


「◆空蝉や遠くラジオは雨を告ぐ
      玉木たまね」

(空)蝉とラジオってなんか相性いいんだけど、夏休みのイメージなのか、玉音放送のせいなのか。


「◆空蝉やあなたは誰と父に問はれ
      空遊雲」

まーーーったくおんなじようなフレーズで没になったことがあります(笑)
その後もなんとかできないかなーと思ってましたが、これを見て、即捨てました。
空蝉という季語の選択、いいですね。


「◆還暦や我の空蝉探す夜
      明明」

俳句としてはあまいかもしれないけど、還暦になったからこそ詠める句なのかもしれないな。
単なる物体ではない空蝉。


注:勝手セレクションは、本当に、本当に勝手な、あくまで私の自習のためのセレクション。
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Utsusemi


周回遅れ以上にはならぬよう、松山市俳句ポスト365兼題「空蝉」の復習です。


まずは私の句。


人選

   うつせみはじゆうですか

   空蝉や母居る壺の重きこと


      月の道



1句目、重荷をおろして自由かと思いきや、みたいな感じで詠みました。自由律たまにやると楽しい。
2句目、実話。もう死んで40年以上の母を担いで旅をしました。
母は脂肪だけでなく骨も太かったらし(笑)
母にとっては死んで初めての旅。
あともう一回一緒に旅できるかな。その時は最後に海を見せてあげたいなと思います。


ありがとうございました♡


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Tsuyuzamu



今週の俳句ポスト365の発表は「梅雨寒」。
 

地選

 梅雨寒のドンキ蛍光灯ぢぢぢ


人選

 ワイドショー煌々梅雨寒の食堂

 梅雨寒の納骨堂に火の匂ひ

      月の道


連続の地選は初めてですし、人選二句+地選も今までなかったような気がします。

この方向で間違ってないよ、という組長の声が聞こえます。
ありがとうございます。
これからも変わらずこつこつ、楽しく続けていきます。


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あちゃ!
こちらでの告知をすっかり忘れてました。
まもなく投句締切です。
アカウントを持っていらっしゃる方は自分で登録もできますので、どうぞよろしくお願いします。

低評価句勉強会では、自分の過去の句の中から低評価だった句(没句、あるいは自分の予想よりも低評価だった句)を投句していただき、どこが低評価の原因だったか思い当ることを80字以内で簡潔に指摘し合って学ぼうという勉強会です。

投句に関しての注意点は次の通りです。

・投句する句は、既に提出し、評価の決定した句をお願いします。新作は不可。
・どこへ出したものでもOK、何年前のものでもどの季節でもOKです。

前回参加いただいた方はすでに登録しておりますので
 https://teihyoukaku.nolimbre.com/
にて投句をお願いいたします。

前回参加したけれど、今回はパス、という方はそのままそーっとしておいていただければ、投句締切の際に外します。

新規参加ご希望の方は
 teihyoukakuアットマークyahoo.co.jp
までご連絡ください。

低評価高評価にかかわらず、これまで参加したことがあり、アカウントを持っていらっしゃる方はご自分で参加登録することも可能ですのでそちらの機能もご利用ください。

サイト画面右上のマイページにてメールアドレスをご登録いただき、通知設定を変更しますと、会の進行に合わせてお知らせメールが届きます。どうぞご活用いただき、投句、コメントそれぞれの締切順守にご協力ください。

これまで参加したことがなくよくわからない、など、どうぞ遠慮せずメールなどにてご連絡ください。
またとりあえず一回参加も大歓迎です。自分の好きな時に好きなだけ参加のスタイルで運営しております。

どうぞよろしくお願いいたします。


月の道

Yamamomo


松山市俳句ポスト365
の兼題「楊梅」。
今日は天地の句から勝手セレクションの自習です。

引用はすべてこちらから。
運営のみなさま、本当にありがとうございます!


「◆こんなにも実り楊梅さみしそう
      めぐみの樹」

なんて優しい視線。
さみしそう、というだけでどんな風に実っているのか、その感覚が心に訴えかけてきます。


「◆やまももに撃たれて拾ふやまももを
      比々き」

人の句の復習でも感じたのですが、そうかー落ちるというのも季語の本意だったんだなと。
街路樹でいやというほど落ちているのを見かけるし、また落ちたら血のような色に道路が汚れるし。
撃たれてというのもこの血の連想があるからやりすぎにならないのかも?


「◆楊梅のおそろしく降る明日だらう
      斎乃雪」

おそろしく、っていうのがもう楊梅ですよね。
降るもこの全体によくはまる。


「◆楊梅の輪郭ぼやり村ぬるり
      北野きのこ」

楊梅の輪郭がぼやりとしているという把握が面白い、けどどこか納得。
ぬるり、はやっぱり落ちたところをイメージしたなー


そして天の句はこちら。

「◆ひもろぎのおおやまももの実の小さし
      蟻馬次朗」

格調。
格調って、でも難しいんだよなー。言葉に頼りすぎるとどこか実体が抜けていってしまうから。そのバランスなんだろうなー。 


注:勝手セレクションは、本当に、本当に勝手な、あくまで私の自習のためのセレクション。
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Yamamomo


松山市俳句ポスト365
の兼題「楊梅」。
今日は人の句から勝手セレクションの自習です。

引用はすべてこちらから。
運営のみなさま、本当にありがとうございます!


「◆楊梅の熟し姉さま身籠れり
      ラーラ」

楊梅は女性の血のようなものを想像させますね。
それも少し黒ずんでいるような。
「姉さま」の温度感がとてもよく合います。
「熟し」という小さな言葉でちゃんと楊梅の描写になっているのもいい。


「◆楊梅の上に楊梅落ちにけり
      ぎんやんま」

いろんな果実の季語はあれど、これほど落ちるところ、落ちたところに注目されるものはないかも。
これも季語の本意なんだなあと、人選や地選の句を読んでいて思いました。


「◆楊梅ぢやりぢやり毛虫の味がするんだぞ
      こま」

ひえーーー
わかりやすい味でなかったことは覚えていますが、毛虫の味とは。。。


「◆ベトナムの楊梅に雨青き雨
      青伽」

楊梅、中国ばかりを考えていたけれど、きっとベトナムにもあるんだろうな。
中国だとそうでもないんだけれど、ベトナムというだけで特有の気候、肌の感覚みたいなものが立ちのぼってくる。
このリフレインは素敵だな。あえての青がまたいい。


「◆楊梅やきりんの舌は長黒し
      豊田すばる」

ぎゃ。
受難日のきりん泣く舌が黒くてというので伊月庵出したんですが、大丈夫かな。
楊梅との取り合わせも納得しますね、あの舌。
こう見ると、受難日と楊梅に共通する感覚ってあるなー


「◆楊梅や触れれば発火して落下
      露砂」

最後の韻が面白いですね。
爆弾みたいな発想も。


「◆楊梅や石は小さき猫の墓
      あつむら恵女」

これ、ほかの季語だとあまあまで陳腐になりそう。
楊梅ぐらい渋い感じがいい。


「◆楊梅のとくとく漬かる雨青やか
      かもん丸茶」

煮てしまった楊梅はそれほど季節感がない気がしますが、ここはちょうど今、漬かっていっている時間。青やかな雨という素敵な表現でその時間を彩り。


「◆楊梅の尻餅ついて落ちにけり
      やぶつばき」

木から色々落ちてくるけれど、なるほど尻もちをついたような、そんな印象かも、楊梅。


「◆楊梅や前世と同じ味のして
      甘党」

色んな人が楊梅独特の味を表現しようとされたのだと思います。
あまり美味しくない感じを、ここでは前世に喩えて。
なんか納得。


「◆楊梅や初潮のぬるく降りし朝
      月見柑」

わーこれも生々しいなあ。


「◆楊梅を山猫担ぎ街に行く
      入口弘徳」

童話のような展開は楊梅では考えなかった。


「◆楊梅や鬼の首塚湿らせて
      福良ちどり」

ひえー怖いです怖いです
似合いすぎて怖いです!


「◆楊梅の落下数へてゐる河童
      野々ゆか」

いやん、河童♡ 可愛い♡


「◆楊梅や錆で使えぬケーキ型
      遥明」

うまい取り合わせ!
錆っていうので、自然に口のなかに少し不快な味が広がります。それがちょうど楊梅の感じと呼応する。


「◆楊梅や夏目雅子の切る啖呵
      邯鄲」

夏目雅子!っぽい!楊梅!
   


注:勝手セレクションは、本当に、本当に勝手な、あくまで私の自習のためのセレクション。
作る時に苦労してモノにならなかった発想へのヒントをいただけるもの、全く発想のはじっこにも浮かばなかったもの、ああこういう言い方があるのか、などなどなどなど、勉強させていただいております。ありがとうございます!



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Yamamomo


こっそりと。
松山市俳句ポスト365、兼題「楊梅(やまもも)」の復習です。


まずは私の句。


人選

   楊梅や龍の涙の凝りゆく


      月の道



楊梅って食べたことがなくってシュトゥットガルトのアジア食料品店に探しにいったけれど、売り切れ。
でも締切が過ぎてから、ああそういえばずいぶんと前に、日本でお弁当に入っているのを食べたことがあるようなと。
でも味とかまでは鮮明には思い出せないなあ。
1年遅れになっちゃうけど、その食料品店に入荷していないか見てみようかな。

ありがとうございました♡


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Onomichi


最近もうひとつとても嬉しかったグリコのおまけ。


尾道観光俳句(鷹羽狩行先生選)
令和元年度第四回十句入選


 小春日や海沿ひをゆく郵便屋

   月の道



年始、松山へ向かう途中に尾道をちょっと放浪。
千光寺に俳句ポストがあったので、即吟で投句したものでした。

Onoichi2


住所は主人の実家にしたのですが、そちらに尾道新聞の記事とともにメダルも届けていただいたとのこと。

鷹羽狩行先生って!
もう恐れ多く、ありがたく。

おまけも嬉しいけど、こんなに安定して、楽しく句を作ることができるようになったことがとても嬉しい。

ドイツ語とともに、仕事のスキルや経験とともに、一生の財産。

日頃のひとつひとつはとっても地味。
でもそれを真面目にやっていれば、それがいつか血となり肉となり、気づけば少しだけ世界が変わる。

いろんな人との出会いがあってこそだと感謝しながら、でも自分で頑張ってきたことにもちゃんとごほうびをあげつつ、これからもこつこつマイペースで。

ありがとうございました。


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Unagi


先週の俳句ポスト365の発表は「鰻」。
 

地選

 中核派てふ過去とほし鰻喰ふ

      月の道


(追記 俳句ポストのお便りで指摘を頂いて、仮名遣いを訂正しました。ありがとうございます!)

新日本風土記の「東大」の回を見ながら発想した句でした。

なんと、今年は二度目の地選です。

そういう波なのか、長い長い(1年目、2年目ともに一度は地選があったのに、3年目は一度もなかった)踊り場をこつこつ歩き続けて、やっとひとつだけ小さな階段をのぼったのか。

わからないけど、これからも変わらずこつこつ、楽しく続けます。

ありがとうございました♡

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Hatsuchou

 

小川軽舟先生選 二席入選

 初蝶の影やルルドの水滾々

   月の道


5月25日、毎日俳壇(小川軽舟先生選)二席に選んで頂き、初めて評を頂きました。

「聖母マリアの現れた奇跡の泉のある町ルルド。初蝶の影をそこに見たのがかれんだ。」


か、か、かれん💕
可憐なのは先生な気がする・・・

こちらの句も、大阪なん茶って句会に参加させて頂けるからこそ生まれたもの。
いつも暖かく見守って下さる句会のみなさま、本当にありがとうございます。

これからもこつこつ。


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ShimaAsasuzu


先週の一句一遊は「島」の発表でした。
聞き書きのみなさん、いつも本当にありがとうございます。

句友の洒落神戸さんにも感謝。
金曜日の朝、起きた時に洒落神戸さんからメッセージが入っていると心が躍ります。
幸運をはこぶエンジェルおじさん♪


金曜日選

 朝涼の広島黙祷のバス停

   月の道


ちょうど広島の原爆のことを考えていて、その時間にはタクシーだったかな、運転手さんも車を一時停めて黙祷をするという話を読んだところでした。


ありがとうございました♡


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俳句ポストの発表が始まりましたので、低評価句勉強会を始めます。

今週金曜日が投句締切、今週末が選評です。
みなさまのご参加をお待ちしております。

低評価句勉強会では、自分の過去の句の中から低評価だった句(没句、あるいは自分の予想よりも低評価だった句)を投句していただき、どこが低評価の原因だったか思い当ることを80字以内で簡潔に指摘し合って学ぼうという勉強会です。

投句に関しての注意点は次の通りです。

・投句する句は、既に提出し、評価の決定した句をお願いします。新作は不可。
・どこへ出したものでもOK、何年前のものでもどの季節でもOKです。

前回参加いただいた方はすでに登録しておりますので
 https://teihyoukaku.nolimbre.com/
にて投句をお願いいたします。

前回参加したけれど、今回はパス、という方はそのままそーっとしておいていただければ、投句締切の際に外します。

新規参加ご希望の方は
 teihyoukakuアットマークyahoo.co.jp
までご連絡ください。

低評価高評価にかかわらず、これまで参加したことがあり、アカウントを持っていらっしゃる方はご自分で参加登録することも可能ですのでそちらの機能もご利用ください。

サイト画面右上のマイページにてメールアドレスをご登録いただき、通知設定を変更しますと、会の進行に合わせてお知らせメールが届きます。どうぞご活用いただき、投句、コメントそれぞれの締切順守にご協力ください。

これまで参加したことがなくよくわからない、など、どうぞ遠慮せずメールなどにてご連絡ください。
またとりあえず一回参加も大歓迎です。自分の好きな時に好きなだけ参加のスタイルで運営しております。

どうぞよろしくお願いいたします。


月の道

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